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みずもん

多動力を肯定するブログ

蒼天航路で曹操に学ぶ経営学【名言・名場面】

この記事を書いた人:
水元英登(みずもと ひでと)
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経営物としても、歴史物としても、戦記物としても、サラリーマン物としても読める。中国の古代史『三国志』の世界を生き生きと表現したマンガ『蒼天航路』。三国志ファン歴20年の私の一番好きなシーンは主人公・曹操(そうそう)の挙兵の場面です。

すべてを失ったとしても立たなければならない時がある

創業経営者なら多くの人が通る道。言葉にすれば「リスクを取る」ってことなんですが、口にするのと現実にやるのとでは大違いです。実際はとんでもないことです。

結果だけが評価されるこの世界で、未来の結果を信じる勇気は相当なものです。さらに、世間からの風当たりがものすごいことは経験した者にしかわかりません。

 

実際、あえなく散る人もいるわけですから。

 

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私財を使い果たし 5千の兵を失っても 

いずれ

その何十倍にもなって 返ってまいりましょう

『蒼天航路』 その五十八 群雄, 立つ より

 

主人公の生きた時代の背景 

西暦190年。現在の中国は漢王朝が支配していました。

400年の歴史を重ねた漢王朝の政権は腐敗し、賄賂と告げ口が横行する末期状態となっていました。皇帝の取り巻きたちと軍部の権力争いの混乱の中、軍事力を背景に権力を握った暴君・董卓(とうたく)討伐のため諸国の領主に連合軍を呼びかけたのが主人公・曹操です。

 

一族の全財産をかけてでも選ばなければいけない転機

曹操は祖父の時代から3代に渡り蓄えてきた私財を投じ、私兵を雇い入れます。その勢力は5,000人規模。官軍を動かせる他の領主たちと比べると決して大きな兵力ではありませんでした。

曹操の父は、「たった5,000人で何ができる?」と反対しますが、曹操の決意を揺さぶることはできませんでした。

 

乱れた世の中では戦わないとやられる一方

世の中が安定している時代であれば、曹操のような才能溢れる人材は立派に官職について、良い政治を国民に施すことで順調に出世できたと思います。今で言う公務員や銀行員といったところでしょうか。

しかし、何が起こるかわからない乱れた時代には、ただ流れに身を任せていると、とんでもないことになります。

 

これは2017年現在の社会情勢にも共通することです。

 

将来就きたい仕事「サラリーマン」と言う異常事態

2017年2月。ある人材サービス企業が行なったアンケートによれば、小中学校(男子)が将来就きたい仕事はサラリーマンだという調査結果が話題となりました。

 

  • 第1位 会社員(サラリーマン・OL) 14.4%
  • 第2位 サッカー選手 7.4%
  • 第3位 医者 6.0%
  • 第4位 公務員 5.4%
  • 第5位 野球選手 5.0%

 

そもそも、何がしたいかではなく、どのような雇用形態かということが先に頭に浮かぶというのが興味深いところです。子どもたちの質問に対するとっさの回答は「考えた結果」というよりは「普段から日常的に耳にしている大人たちの話」による影響が大きいと推測できます。

これは、大人たちがサラリーマン以外という立場をいかに恐れているかの、世相の反映です。

 

多くの人は誤った安定の求め方・求め先にすがっている

安定した時代であれば、雇い主に対する「待遇改善」の要求が生活の向上を期待できるものでした。

ところが乱れた世では、自ら直接お金のあるところとつながって、自ら価値提供をして対価を得るしかありません。雇い主があてにならないからです。

 

実は、このような事例はあちこちの業界で起こり始めています。権威というものが揺らいできているのです。

 

私はこの描写から言葉では表せないほどの勇気をもらっています

自分の判断は自分の身だけでなく、脈々と受け継がれてきた一族の運命をも左右する行動であることを自覚する必要があります。

だからこそ「みんながそうしてるから」という理由で流されるだけの人生では、最終的に納得ができないと考えています。

 

中途半端な小利口が一番ダメ

自分の選択と違う人を否定するような偉そうなことを言う根拠は何1つありませんが、自分の価値観は明確にしていくべきです。

あれもこれもの八方美人には、それはそれでさらなる才能が必要ですよね?

一点集中せざるを得ない。その方がいいです。

 

蒼天航路はいろんな読み方ができる

こんな風に、自分の思い入れたっぷりに読めるのが蒼天航路の面白いところです。それほど深く作りこまれており、著者・王欣太(きんぐ ごんた)の作品への愛を感じます。

どんなモブキャラ(名前の与えられない群衆)もキャラクターとして書き分けられているのも蒼天航路の特徴であり魅力です。

とにかくすごい熱量のマンガです。三国志ファンは必須。三国志ファン以外も必読の一作!

 

蒼天航路は、その他のキャラクターも世界観もさらに面白いです。

 

 

おわり

 

三国志が好きなら、きっとこっちも好き!